過去問演習の効果的な進め方とポイント

中学受験を控えるお子さんを持つ保護者の皆様にとって、過去問演習は非常に重要です。

しかし、ただ演習するだけでは十分な効果を得ることが難しい場合もあります。

今回は、効果的な過去問演習の方法と、その際の注意点について詳しく解説します。

本記事の監修者

小澤 珠美

大学卒業後、15年間大手進学塾・株式会社早稲田アカデミーで、高校受験・中学受験の指導に従事。特に中学受験において、算数指導、受験指導、保護者の方のサポートに尽力し、合格実績に貢献。2009年度志望校別クラス・NN女子学院クラス総責任者。2010年に独立。

目次

過去問演習の開始時期と計画

過去問演習は「6年生の9月以降」に始めるのが一般的です。

夏休みに入る前には、総復習を行い、その後に過去問演習に取り組むことで、学習効果が最大化されます。

過去問の解く順序としては、志望順位の低い学校から始め、徐々に第一志望校へと進むのがセオリーです。

第一志望校と第二志望校については「5年以上」、その他の学校については「2~3年分」を目安に解くと良いでしょう。

時間的に余裕のある夏休みに、「志望校を10年、解きましょう」と指示する塾もあります。

とは言っても、効果的に学習成果をあげられるのは、やはり6年生の9月以降、ということになります。

過去問演習の進め方・やり方

過去問を解く際には、次のポイントを押さえることが重要です。

  1. 【時間配分の練習】
    実際の試験時間を意識し、時間内に問題を解く練習を行います。これにより、試験本番での時間管理能力が向上します。
  2. 【間違いの確認と対策】
    間違えた問題や苦手な分野を把握し、徹底的に練習することが重要です。これにより、自分の弱点を克服し、総合的な実力を向上させることができます。
  3. 【解答用紙の形式を理解】
    過去問を通じて、解答用紙のフォーマットや問題の出題傾向を把握し、実際の試験に備えます。
  4. 【配点の把握】
    「1点でも多く」を意識し、配点の高い問題を重点的に練習することで、得点力を高めます。

どんなに志望順位が低くても、受験する学校の過去問には、必ず目を通しておきましょう。

「試験当日が初顔合わせ」というような不安要素を、あえてつくる必要はないはずです。

過去問演習のスケジュール調整のポイント

計画通りに過去問を進めるのは難しいこともあります。

そんなときにはぜひ下記の点に留意してスケージュールを調整してみてください。

  • 冬休みの過ごし方
  • 繰り返しの是非
  • 1月の空き時間の活用

最初はスケジュール通りに解き進められても、学校行事が忙しかったり、塾の課題がこなしきれなかったり。

さまざまな理由で、計画通りにいかない場合も出てくるでしょう。受験本番が近づいてくるなかで、当然、焦る気持ちも強まります。

でも、これは、中学受験生を抱えていらっしゃる、どのご家庭でも、事情は同じことです。

また、受験予定校が変わったことで、スケジュール修正をしなければならない、というようなケースも出てくると思います。

そういったときこそ慌てず、ポイントをおさえてスケジュールを上手く調整することが重要です。

冬休みの過ごし方

冬休みは過去問とじっくり向き合う時間があまり取れないのが現実です。

塾の「冬期講習」や「年末正月特訓」などがあり、お子さんはそれらの予習や復習に追われることが多いでしょう。

そのため、冬休み中の学習計画を立てる際には、過去問演習の時間が思ったよりも取れないことを前提に計画の修正や変更を考える必要があります。

冬休みの時間を有効に使うために、細切れの時間でも活用できる勉強法を取り入れるのが良いでしょう。

例えば、短時間で解ける問題集や、過去問の一部だけを解くといった方法です。こうすることで、冬休み中の学習効果を高めることができます。

繰り返しの是非

残された時間を考えると、「同じ過去問を繰り返す」ことの是非についても検討が必要です。

「同じ過去問を2回3回繰り返すのが良い」と言う方もいますが、これはケースバイケースです。

特に算数や国語に関しては、過去問は「もう二度と出ないもの」と考えるべきです。

特に上位校ではその傾向が強いです。

一方、中堅以下の学校では、同じパターンの問題が繰り返し出題されることがあります。

その場合は、過去問の反復練習が合格への近道となります。

この点については、受験する学校によって異なるため、塾の先生やプロの意見を参考にしながら、しっかりと分析しておくことが大切です。

また、過去問の反復練習を行う場合、全体を繰り返すのではなく、特に苦手な分野や間違えた問題を重点的に復習することが効率的です。

1月の空き時間の活用

埼玉・千葉入試や地方校の東京入試が始まる1月には、空き時間をうまく活用しましょう。

例えば、受験が午前中で午後が空いているときや、インフルエンザが蔓延して学校を休むときなど、そのような時間を有効に使って、手つかずの過去問を解くのがおすすめです。

東京・神奈川入試直前の時期に、家庭学習で注意してほしい点があります。

特に「算数」についてですが、「塾以外(家庭)では新しい問題を解かない」ことが重要です。

計算や簡単な一行問題は例外として、入試問題の中盤から後半に出るような「新しい難問」には手をつけないほうが良いでしょう。

「あれも、これも」と手を出して解けないと、お子さんも保護者の方も不安が増えてしまいます。

解ければ自信になりますが、解けない場合のリスクを考えると、新しい難問に挑むのは控えたほうが無難です。

その代わりに何をするべきかというと、これまでの受験対策で解いた良問の復習や解き直しに時間を充てることをお勧めします。

こうすることで、既に身につけた知識を強化し、自信を持って試験に臨むことができます。

まとめ

過去問演習を効果的に活用し、確実に中学受験に備えるためのヒントを得ることで、お子さんの学習効果を最大限に引き出すことができます。

適切な計画と実践を通じて、志望校合格を目指しましょう。

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