【高校入試】都立受験or私立受験?志望校選びはどうするべきか

高校受験を控えた中学生や保護者にとって、「都立高校と私立高校、どちらを選ぶべきか?」は悩ましい問題です。

通学の利便性、内申・偏差値、校風、進学実績など、さまざまな要素を考慮しながら志望校を決める必要があります。

しかし、どこから手をつければいいのか分からない…そんな人も多いのではないでしょうか?

この記事では、都立高校と私立高校それぞれの特徴を比較しながら、あなたにとってベストな選択肢を見つけるためのポイントを解説します。

志望校選びで後悔しないために、ぜひ参考にしてください!

本記事の監修者

モコスタ統括マネージャー
小澤 珠美

小澤珠美

大学卒業後、大手進学塾で高校受験・中学受験の指導に15年間従事。特に中学受験において、御三家中学をはじめとする超難関校の算数指導・受験対策・保護者のサポートに尽力し、合格実績に貢献。
その後独立してさらなる成果を出し続けモコスタ専属の指導者となる。これまでに蓄積したすべてのノウハウを投入し、モコスタに通う受験生全員の第一志望校合格を全力でサポートする。
著書:『中学受験超成功法「ママは楽しく息を抜く」』ギャラクシーブックス 2017年
共著:『未来を創る〜私たちが選んだ道〜 輝く女性起業家』ブレインワークス 2017年

目次

学校選びは何を基準に考える?

学校選びの基準は、

  1. 通学時間とエリア
  2. 内申点と偏差値
  3. 校風や部活
  4. 大学進学率

上記4点が大きなポイントとなります。

通学時間とエリア

高校選びで意外と見落とされがちなのが「通学距離」や「学校の場所(エリア)」

しかし、実は毎日の通学って想像以上に大きなポイントとなります。

都内だと電車やバスを使って通学する人も多いですが、通学時間は片道1時間以内が理想的。

朝が早すぎると疲れやすくなるし、帰りが遅くなると部活や勉強にも影響が出ます。

▼ 目安になる通学時間の考え方

  • 30分以内:かなり楽で体力的に余裕あり
  • 30〜60分:平均的で通いやすい
  • 1時間以上:体力的にちょっと大変かも

学校に通っている先輩の話も参考にすると、「乗り換えの回数」「混雑のストレス」も、かなり影響してくるポイントです。

直線距離だと短いのに電車だと乗り換えが多く時間がかかるということもあるので、学校見学のついでに実際の通学ルートを一度試してみるのもおすすめです。

学校の場所によって、いろんな違いがあります。

  • 都心エリアの学校:アクセスがいい反面、混雑や時間帯によっては通学が大変なことも
  • 郊外エリアの学校:自然が多く落ち着いていて、ゆったりした校風が多め
  • 自宅から近い学校:通いやすく、体力的にもラク

また、「私立は都外に通う人も多い」ですが、その分通学に時間がかかることもあるので、毎日の生活として無理がないかどうかはよく考えておきましょう。

通学時間・通学エリアを考えるときには、以下のポイントをチェックしてみてください。

  • 通学時間はどれくらい?
  • 乗り換えの回数は多い?少ない?
  • 通勤ラッシュに巻き込まれそう?
  • 安全に通える道かどうか?
  • 部活や塾との両立はできそう?

進学してからの毎日を想像して、無理のない距離・エリアを選ぶことが大事です!

内申点と偏差値

都立高校の入試では内申点が大きなウエイトを占めてきます。

いくら学力レベル(偏差値)が高くても内申点が低いと合格することが難しくなります。

都立高校の志望校は、中学3年生の2学期の成績が内申点として使われるため、まずは2~3校を候補に挙げておき、最終的な決定は成績が確定してから行いましょう。

私立高校の入試は学校ごとに制度が異なるため、事前に調べておくことが大切です。

推薦入試や併願優遇制度などを利用する場合は内申点が必要になってきます。

一般入試の場合は内申点よりも学力レベル(偏差値)が重視されるため、過去問などで対策をしておく必要があります。

校風や部活

高校選びでは「偏差値」や「進学実績」ばかりに目がいきがちですが、3年間毎日を過ごす場所として校風や部活動もとても大切なポイントです。

「校風」とは、その学校の雰囲気や文化、考え方のようなもの。
たとえば…

  • 落ち着いていて、真面目な雰囲気
  • 明るくて、自由で活発な雰囲気
  • 部活に力を入れている学校
  • 勉強第一で、進学重視の学校

同じ都内でも、学校によってまったく違う雰囲気があります。

パンフレットやWebサイトだけでは分からないことも多いので、説明会やオープンスクールで実際に見てみるのが一番

生徒の服装や話し方、先生と生徒の距離感などを見て、「ここ、自分に合いそう!」と思えるかどうかが大事です。

部活動は、友達ができるきっかけになったり、青春の思い出になったりする大事な場所。

▼ たとえばこんなタイプの学校があります

  • スポーツ系が強くて大会常連の学校(例:サッカー、野球、バスケなど)
  • 文化系が盛んな学校(例:吹奏楽、美術、演劇など)
  • 部活は自由参加で、勉強との両立を重視する学校

「部活を思いきりやりたい」人は、自分のやりたい部活があるかどうかをチェック!

逆に、「勉強メインで行きたい」人は、部活の拘束時間が短い学校を探すと良いです。

校風や部活の雰囲気が合っていると、毎日がもっと楽しくなります。

「なんかいいな」「ここ好きかも」って思えるかどうか、自分の直感も大事にしてみてくださいね!

大学進学率

高校卒業後の進路も志望校選びでは重要になってきます。

私立高校の中には大学附属の学校があり、学校の成績だけで大学に進学することができることもあります。

逆に、大学附属でありながら他大学受験をメインにしている学校もあるため、事前に卒業生の進学先を確認しておく必要があります。

都立高校の場合、大学受験をする必要があります。

学校でどれくらいサポートしてくれるのか、塾・予備校に通う必要があるのかなどを確認しておくことが大切です。

また、指定校推薦枠がどれくらいあるのかも重要なポイントとなってきます。

最近は学校のホームページに大学進学率などが詳しく公開されているので、気になる学校から順に確認するようにしてください。

都立高校の特徴と受験時の注意点

学力検査と内申点のバランスが重要

都立高校の一般入試では、学力検査(筆記試験)と内申点(調査書)の総合得点で合否が決まります。

特に進学指導重点校では学力検査の比重が高く、更に自校作成問題の出題となるため、試験対策が重要です。

推薦入試は倍率が高く、面接・作文対策が必須

推薦入試では、調査書・個人面接・小論文または作文の点数で合否が決まります。

人気校では倍率が6倍を超えることもあり、面接や作文の練習が欠かせません。

5科目入試のため、バランスの良い学習が必要

私立高校の多くが3科目(国数英)入試なのに対し、都立高校は5科目(国数英社理)での受験となります。

都立高校を受験しようと考えている場合、理社の対策も早めにスタートする必要があります。

自校作成問題の難易度が高い

進学指導重点校や進学重視型単位制高校では、国数英の3教科で「自校作成問題」が出題されます。

共通問題よりも難易度が高く、応用力が求められるため、過去問演習が必須です。

英語スピーキングテスト(ESAT-J)の導入

2023年度から、都立高校一般入試に「中学校英語スピーキングテスト(ESAT-J)」のスコアが加算されるようになりました。

英検3級〜準2級レベルの内容が含まれるため、事前に話す練習をしておくことが重要です。

私立高校の特徴と受験時の注意点

男子校・女子校・共学校

私立高校には共学校の他に、男子校・女子校があります。

3年間の高校生活を過ごすにあたり、自分に合ったタイプの学校を選ぶことが重要です。

大学附属校・進学校

大学附属校の場合、附属の大学にほぼ100%進学する学校と、他大学受験をメインとする学校があります。

進学校の場合は、推薦を利用するケースもありますが、ほぼ大学受験をすることとなります。

将来の大学受験を考えて高校選びをすることが重要となってきます。

充実した設備と環境

校舎や図書館、実験設備などが公立校よりも充実している場合が多く、快適な学習環境を提供している学校が多数あります。

学校によっては部活の種類が多いので、自分のやりたい部活があるか調べてみるとよいでしょう。

学校ごとの試験内容を確認

私立高校は独自の入試を行うため、試験科目(3科・5科)や配点などを事前に調べることが必須です。

特に面接や小論文がある場合は、入念な準備が必要です。

願書の書き方に注意

願書の志望理由や自己PRを書く欄が大きい学校があります。

しっかり内容を考えることはもちろん、読みやすい字でバランス良く書くことも重要です。(願書をコピーして下書きするようにしましょう)

志望校はいつまでに決める?

志望校を最終的に決めるのは、中3の夏の模試の結果や学校の説明会などを参考にしながら、中学3年生の秋までには決定することをおすすめします。

受験を意識するのは、中学3年になってからというイメージがありますが、実は中学2年の1学期から情報収集を始めるのが理想的です。

この時期からオープンキャンパスや学校説明会に参加し、学校の雰囲気を知ることで志望校選びの基盤を作ることができます。

また、都立高校を志望している場合、中学3年生の2学期の成績が内申点として使用されるため、計画的に上げていく必要があるからです。

中学3年生の夏休みはまとまった時間が取れるため、志望校選びを進めるのに最適なタイミングです。(もちろん集中して勉強する必要もあります)

学校の偏差値、校風、通学距離、進学実績などを総合的に判断し、いくつかの候補に絞っておくことで、秋以降の受験対策に集中することができます。

学校見学に行ってみる

パンフレットやホームページで見た感じは良さそうだけど…実際はどうなんだろう?

そんなときに必ず参加してほしいのが、オープンスクール(学校見学会)説明会です!

オープンスクールや説明会に行くと、学校の空気感や在校生の雰囲気、先生の対応など実際に行ってみないと分からないことがたくさんあります。

「ここ、居心地いいかも!」や、「思ってたのと違うな…」という肌感覚がつかめるのが大きなメリットです。

特に都内の私立高校は、それぞれ個性が強いので直接見て比べることがすごく大事です。

多くの学校では、実際に授業を体験できたり、部活に参加できたりするイベントを用意しています。

英語の授業が楽しかった!

先輩が優しくて、部活に入りたくなった!

そんなリアルな体験が、志望校を決めるきっかけになることも多いです。

見学のときは、こんなところに注目してみてください

  • 生徒の様子(楽しそう?静かすぎる?)
  • 校舎の雰囲気(きれい?落ち着く?)
  • 通学のしやすさ(駅から遠い?乗り換え多い?)
  • 制服・校則・部活など、自分に合いそうかどうか

スマホで写真OKのイベントもあるので、あとで家族と見返して比べてみるのもおすすめです!

「行ってみたら印象がガラッと変わった!」ってこと、本当に多いです。

パンフレットやネットの情報だけで判断せず、自分の目と肌で感じて納得のいく学校選びをしましょう!

併願戦略を立てる

高校受験では「第一志望」だけでなく、複数の学校を組み合わせた併願戦略を立てることがとても大切です。

特に都内では、都立・私立ともにさまざまな選択肢があるため、自分に合った組み合わせを早めに考えておきましょう。

東京の私立高校の入試は2月10日からスタートします。

多くの私立高校が2月10日に試験を実施しているため、1月から行われる埼玉・千葉入試や2月11日以降の入試、それに都立高校入試の併願スケジュールを考える必要があります。

私立高校には、「併願優遇制度」という仕組みがあります。

これは、「都立が第一志望であること」を前提に、一定の内申点や条件をクリアすれば、試験でよほどのことがない限り合格がもらえる制度です。

▼ 併願優遇制度のポイント

  • 学校によって「内申基準(通知表の点数)」が違う
  • 中学校の先生を通じて申込みが必要
  • 学校説明会への参加が条件になる場合もある

早めに情報収集して、基準に合った私立校を複数チェックしておきましょう。

併願先の選び方には、いくつかの考え方があります。

  • チャレンジ校(少し上のレベル):本命と同レベルか少し上。
  • 実力相応校(合格の可能性が高い):安全圏で自分に合いそうな学校。
  • 安全校(確実に合格できる):内申や模試の結果からほぼ確実に合格できる学校。

安全校を必ず入れて併願戦略を立てるようにしましょう。

VもぎやWもぎなど、都内で実施される模試では「合格可能性」が出ます。

これを参考にして、「安全校・実力校・チャレンジ校」のバランスを取りましょう。

モコスタとは?

モコスタは、経験と実績豊富な講師が中心となり学習指導を行う学習塾です。

補習を中心とした個別指導から、小学1年生から6年生までの本格的な集団指導まで、受験合格に向けたサポートを行います。

コース/クラス名概要
ベーシック小学1年生から中学3年生の補習クラス。学校の授業・受験勉強の補習を行います。
マンツーマン小学1年生から中学3年生の完全マンツーマンクラス。学習塾の予習・補習や、苦手科目の重点的な学習を行います。
アドバンスクラス小学1年生と2年生を対象に、楽しく学習しながらも主体的に学ぶことを重視している集団指導クラスです。
中学受験クラス小学3年生から6年生を対象に、本格的な受験対策を行う集団指導クラスです。

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