中学受験の転塾は必要？成功するための判断ポイント

「成績が上がらないけど、このままで大丈夫かしら？」
「転塾したいけど間に合うかしら？」
「転塾する際どんなことに注意したらいいの？」

塾に通っていて成績が上がらないと不安になり、転塾を考えますよね。

ただ、成績が上がるまでには時間がかかるので、焦って転塾する必要はありません。（3か月～半年は様子を見ましょう）

３か月～半年ほど様子を見ても成績が上がらない場合は、転塾を検討してもよいかと思います。

今回は、中学受験に向けて塾に通っている方の転塾について詳しく解説していきます。

まずは転塾する必要がありそうなのか確認してみましょう。

そして、転塾をして失敗することがないよう、事前の準備をしっかりと行っていきましょう。

転塾を考えるべき？まず確認したい重要ポイント

転塾を検討する必要がないケース

塾の成績といってもテストの種類によって内容が違ってきます。

たとえば、授業の中で行う小テストですと、「単元の内容を理解しているか」「単元の内容を暗記しているか」といった項目の評価となります。

小テストの場合、得意な単元・苦手な単元で大きく得点が違ってくることは普通にあるので、点数が悪かったといっても心配する必要はありません。（どこかで苦手単元の復習をするようにしましょう）

また、毎回の小テストの点数が悪かった場合も、「基本は出来ている」「半分は暗記出来ている」といったようにどこまで出来ているかを確認してみることが大切です。

ここまでのようなお子様の場合、すぐに転塾を考える必要はないでしょう。

単元の内容を理解・定着させるために、どうしていくかを考えた方が結果はよくなると思われます。

転塾を検討する必要があるケース

塾によって呼び方は違ってきますが、毎月行わるテストがあります。

毎月行われるテストでは、今まで学習してきた何回かの単元から融合されて問題が出題されます。

入塾したての頃はなかなか結果が出ないものですが、3か月～半年経っても得点が変わらないようですと今後もこのままいってしまう危険性があります。

お通いの塾から個別に対策方法の提案が無い場合は、改善される要素がないため同じような点数で推移する可能性が高くなります。

まずはお通いの塾に相談してみましょう。

対策方法を提案してもらい、実際に行動に移すことが重要です。

ここで、

• 実際に行うことが出来そうな対策方法か？
• 対策しても改善しない場合の対応は？
• どのくらいの期間を目安に改善されるのか？

上記の点について確認しておきましょう。

たとえば、１週間で前々週の復習までをするなどは現実的ではありません。

また、家庭学習だけで改善されない場合、フォローの時間を設け、塾の講師が教える機会を設けてくれるなど、改善するまで対策をしてくれるのか。

そして、受験までの期間を考え、どのくらいで改善されていくのかを事前に説明してくれる塾であれば、その期間は様子を見続けてもよいかもしれません。

しかし、上記のどこかに不明点や不安な点がある場合は、転塾を検討し始めてもよいでしょう。

成績以外に転塾を考えた方がよいケース

成績以外でも転塾を考えた方がよいケースがあります。

• 講師やお友達との人間関係が微妙
• 塾の指導方法が合わない

塾の講師やお友達と相性が合わないということもありますよね。

中学受験までの２～３年間を一緒に頑張ることが出来るのか。

お子様が塾に行きたくないと言い始めた時点で、既にモチベーションは低下しています。

講師の変更やクラス替えなどで対応してくれるのであれば転塾を考える必要はありませんが、そうでない場合はお子様としっかり話し合いをする必要があります。

宿題で予習を出す塾もあります。

確かに一度テキストを読んで自分で考えてくることで、スムーズに授業が進むこともあります。

しかし、問題を解いてくる予習は生徒の負担が重くなりがちです。

そのため、塾の指導方法が理由で「塾に行きたくない」とお子様が言うことがあれば、やはりお子様と話し合いをする必要があります。

集団塾の場合、指導方法を変えてもらえる可能性は低いので、転塾を検討してもよいでしょう。

中学受験に向けた転塾のタイミング

中学受験に向けて転塾を検討するにあたり、重要なポイントがタイミングです。

転塾で最大限の効果を得るためには、適切な時期を選ぶ必要があります。

小4～小5前半：基礎力の不足を感じたら早めの決断を

小4から小5前半の時期は、受験勉強の土台となる基礎力を固める重要なタイミングです。

• 塾の授業が難しすぎて理解が追いつかない
• 勉強の習慣がうまく定着していない
• 塾の方針と子どもの学習スタイルが合わない

こういった課題を感じた場合、早めに転塾を検討することで、基礎力をしっかり固めながら余裕を持って受験勉強を進めることができます。

小5後半～小6前半：志望校対策のズレを感じたら転塾のチャンス

小5後半から小6前半にかけて、塾は受験本番を見据えた指導に入ります。

この時期に以下のような問題がある場合、志望校対策に特化した塾へ転塾するという選択肢があります。

• 志望校の過去問対策が十分に行われていない
• 成績が伸び悩んでいるが、個別フォローが少ない
• 志望校に合格するための学習戦略が明確でない

ただし、この時期の転塾は環境の変化によるストレスも考慮し、慎重に判断する必要があります。

小6夏～秋：最後の決断のタイミング！短期間での効果を見極める

受験まで半年を切ったこの時期（小6夏から秋）の転塾はリスクも伴いますが、環境を変えることで短期間でも学習の質を向上させられる場合があります。

• 模試の結果が志望校合格ラインに届かず、指導方針を変えたい
• 現在の塾での学習がマンネリ化し、成果が出にくい
• 塾の雰囲気や指導が合わず、精神的な負担を感じている

この段階での転塾は、個別指導や志望校別の特化コースを提供している塾を選ぶことで、ピンポイントで学習を強化できる可能性があります。

ただし、新しい環境に適応する時間が限られるため、慎重な決断が求められます。

季節講習を上手に利用した転塾方法

いきなりの転塾はリスクが高くなります。

そこで、季節講習（春期・夏期・冬期）を上手に利用した転塾を考えてみてはどうでしょうか。

お通いの塾でも季節講習はあるかと思いますが、転塾を考えている塾の講習会に参加することで雰囲気を掴むことが出来ます。

通常授業のある期間ではカリキュラム上、抜けが出てしまう可能性があるので体験授業に参加するのが難しくなります。

また、１週間程度の体験授業に参加するよりも季節講習に参加した方が塾の雰囲気が分かります。

もし季節講習に参加して、雰囲気が合わないと思ったら転塾を取りやめ元の塾を続けることも出来ます。

なるべくリスクを取らずに転塾するため、季節講習を上手に利用してみてはどうでしょうか。

後悔しない塾選びのチェックリスト

新しい塾を選ぶ際にはカリキュラムや指導スタイルだけでなく、子どもが学習しやすい環境かどうかを総合的に考えることが大切です。

後悔しないためのチェックリストを作成しましたので参考にしてください。

チェックリスト

指導方針の確認

• 志望校対策が充実しているか
• 子どもの学習スタイルに合っているか（集団指導か個別指導か）
• 面倒見の良い塾かどうか（質問対応や補習の有無）

カリキュラムと教材の質

• 受験に向けた体系的なカリキュラムが組まれているか
• 実績のある教材を使用しているか
• 志望校の過去問対策や模試の実施が充実しているか

講師の質と相性

• 経験豊富な講師がいるか
• 体験授業で授業スタイルが合うかチェックする
• 子どもが質問しやすい雰囲気があるか

学習環境の快適さ

• 通塾の距離やアクセスが適切か
• 自習室の設備が充実しているか
• 周囲の生徒の学習意欲が高いか（刺激を受けられる環境か）

費用と受験対策のバランス

• 授業料が予算内であるか
• 特別講習や追加費用が明確か
• 受験までに必要なサポートが得られるか

このチェックリストをもとに、納得のいく塾選びをしてほしいと思います。

転塾を何度もすることなく落ち着いて学習出来る塾を見つけましょう。

まとめ

中学受験に向けた転塾は、適切なタイミングで判断することが成功の鍵となります。

小4～小5前半は基礎固めの時期、小5後半～小6前半は志望校対策を考えるタイミング、小6夏～秋は最後の決断のチャンスです。

また、新しい塾選びでは指導方針や講師の質、学習環境などを慎重にチェックし、子どもに合った塾を選ぶことが重要です。

転塾は不安もありますが、適切な選択をすることで受験成功への道が開けます。