2023年1月10日の火曜日から埼玉県の私立中学入試がスタートしました。
埼玉県に限らず、都内のお子さんにもプレ入試として受験する方は多くいます。
いよいよ2023年度の首都圏中学入試のスタート。
MOCOPLA四ツ谷教室にも、合否の連絡が続々と入ってきています。
コロナ前は、埼玉入試にも講師たちが東京から駆けつけ、学校前で入試応援をしたものでした。
入試の応援はもちろんのこと、お子さんの当日のコンディションを細かく見ています。
表情や行動から緊張の度合いを見たり、どんな風に緊張感と向き合っているのかを確認したりするのです。
そして、1月入試の結果を受け、その時の表情を思い出し、2月の本番で朝どんな声をかけるのかを考えます。
よく「当日の入試応援で10点変わる!」という塾の先生たちがいますが、私は10点どころではないんじゃないかなと当時よく思っていました。
こわばった表情で学校にやってくるお子さんの緊張をほぐし、元気に笑顔で試験会場に送り出すことが私たち講師の重要な仕事でした。
しかし、ここ数年はコロナの環境下ということもあり、塾の先生たちはなかなかそこまではできなくなっています。
入試会場で最後にお子さんを見送ることができるのは、保護者のみなさんのみ。
私たちが1月入試、2月入試本番で入試応援でやっていた役目は、保護者のみなさんにお任せすることになります。
そこで、ここでは保護者のみなさんが入試当日や前日に良かれと思ってしてしまいがちなことをNGサポートとして挙げてみようと思います。
当たり前と思われるような内容も含まれますが、保護者のみなさんにとっても入試当日は緊張するもの。
注意するべき項目を知っておくだけで気持ちも変わると思うのでぜひご覧下さい。
中学受験前日から保護者が注意する事項
受験前日には保護者も焦ってしまいますが、なるべくいつも通りの子どもがリラックスできるように、次の点に注意しましょう。
- 入試前日に塾を休ませる
- 保護者が荷物を全て整える
- 玄担ぎでトンカツ等の普段と違う食事を用意
- ギリギリまで暗記物などの勉強をさせる
入試前日に塾を休ませる
1月入試でよく聞くのが、「明日は入試で朝が早いので今日は塾を休みます」というお声。
お気持ちはよくわかりますが、大切なのは特別なことをせず、普段通りの生活をすること。
ましてや、1月の塾での授業は講師陣が入試の直前予想もしながら教材準備をしているものです。
1回でもその授業を逃すのは、非常にもったいないと思います。
1月入試が本命なら、場合によっては欠席も必要かもしれませんが、2月に本命入試をおいている場合は、1月の塾の授業はきちんと出席しましょう。
保護者が荷物を全て整える
前日の夜に持ち物の準備や確認をしますが、これはお子さんがすること。
特に近年は、保護者の方がすべてやっているケースが多々見られます。
もし試験会場で、バックのどこに受験票が入っているのかわからなかったら、会場でお子さんが一番困ります。
お子さんと一緒に持ち物チェックをするのはいいですが、「保護者がすべて整える」は厳禁です。
玄担ぎでトンカツ等の普段と違う食事を用意
前日の夜や当日の朝、昼食のお弁当に力を入れてらっしゃる保護者の方もよく見かけます。
お子さんに対する想いは大切ですが、何よりも大切なのはお子さんの体調。
多くのお子さんが、少なからず入試に対して緊張しています。
ゲン担ぎでかつ丼もいいですが、お子さんの胃に負担がかからないよう、普段通りのお食事を用意するのがいいでしょう。
ギリギリまで暗記物などの勉強をさせる
親子で上手にコミュニケーションをとりながら楽しく暗記ものの確認をやっているケースはいいのですが、万が一覚えていないものがあった時には不安が大きくなるものです。
もちろん直前に確認したものが出題されることもあるかもしれませんが、それはごくごく稀な例。
それよりはお子さんがメンタル的に落ち着き、試験会場に入れるような会話ための時間にしていくのがおすすめです。
普段の会話と変わらないお子さんがリラックスできるような会話ができるといいでしょう。
中学受験当日に保護者が注意する事項
前日同様に、朝食は胃に負担をかけない食事をこころがけ、ギリギリまで暗記物の勉強をさせないように注意した上で、次の2点にも気を付けてください。
- 移動は公共交通機関で
- 子どもの半歩後ろを歩く
移動は公共交通機関で
これは一見お子さんのためを思って選択している行動かもしれませんが、車のリラックス空間から突如、受験生がたくさん集まっている試験会場に放り込まれるのは非常に緊張するものです。
電車など公共の交通機関を利用して、少しずつ周りに受験生が増えていくことを感じながら学校に到着するのがおすすめです。
また、渋滞に巻き込まれる心配もないので、その点においても公共交通機関を用いて移動しましょう。
子どもの半歩後ろを歩く
1月入試では、お子さんは初めて試験会場や学校に行くケースも少なくありません。
そして、試験会場に保護者に引きずられるかのように会場にお子さんが入っていく。
あれ?誰の入試ですか?と思ってしまうような光景も多々見られます。
あくまで、受験をするのはお子さんで、主役もお子さん。
保護者のあとをついて、あるいは保護者にひきずられて試験会場に向かうお子さんが本番で力を発揮するのはなかなか難しいものです。
理想は、お子さんの半歩後ろを保護者があるくイメージですが、初めて行く学校ならせめて並んで試験会場に入っていきましょう。
さいごに
中学受験は、「親子でできる最後の共同作業」です。
この受験の主役がお子さんであること、また精神的な成長がこの中学受験では不可欠であることを踏まえて、保護者のみなさんはお子さんを半歩後ろからサポートする気持ちで関わっていかれることをお勧めします。
これからの約3週間は、一喜一憂することも多いかもしれません。
そして、すべての経験がお子さんの成長につながります。
入試がすべて終わり、結果が出そろって、「本当にいい入試だったね!」と親子で笑顔で語り合えるよう、ぜひあたたかなサポートをしてあげていただければと思います。
すべての受験生が元気にこの受験期を保護者の方とともに乗り切れますように。